前回の内野の神社訪問シリーズの続報です。
前回は、三社宮(西・2カ所)、熊野神社(石釜)、志々岐神社(内野)をご紹介しましたが、今回は、早良区西の2カ所の三社宮に挟まれた高台に広がる田畑のど真ん中に位置する神社、「埴安神社」に行きました。
境内からは金山の麓まで田畑が見渡せます。
国道263号線を佐賀方面に南下し、内野大橋の交差点を過ぎ、しばらく行くと信号の無い三叉路があります。そこを左折し、道なりに進むと左に西中山公園が見えてきます。この公園の手前の道を右折、しばらく進むと、右手に神社に伸びる細い道があります。
神社の名の由来である「埴安」とは、この神社に祭られている神・埴安命(はにやすのみこと)から付けられております。ネットをいろいろと検索してみると、この神は、イザナギとイザナミの間に産れた諸神の一柱に数えられ、土の神様だということです。なるほど、このような田畑の中心の場所にあるということも頷けます。
石碑の写真にもあるように、他にも天照大神を中心に保食神(うけもちのかみ:人に必要な食べ物に関わる神)、大己貴命(おおなむちのみこと:製鉄に関わる神)が祭られていますが、一番左に書かれている神の名だけが判読できませんでした。一番上の文字が「少」とも読めます。いずれにしても、埴安命=土、保食命=食、大己貴命=鉄(つまり農機具)とも繋がりますので、「農」に深く関わる神社であることは推測できると思います。
石祠には、「嘉永七年」と刻まれております。西暦で言うと1854年ですから、この石祠は近年に建てられたのでしょう。
埴安神社は、早良区次郎丸や城南区鳥飼にもあります。