2012年6月24日日曜日

The BRIDGE~早良の橋2:荒平橋



The BRIDGE~早良の橋2:荒平橋

国道263号線、通称・早良街道を西新方面から南下し、左に油山、右に田園風景が見え隠れするようになると、やがて分岐点「早良平尾」の交差点にぶつかります。
進路を左、那珂川町方面へ取り緩やかなカーブをいくつか過ぎながら1kmほど進むと、右に内野小学校へとまっすぐに続く道と交わる、信号のあるT字路があります。
その交差点を右折してすぐ、室見川支流の小笠木川に架かる橋が荒平橋です。








名前の由来でもある「荒平」とは、橋を真下に見下ろすように構える、標高395mの荒平山から付けられたと思われます。
すぐ近くにある内野小学校の校歌にも歌われている荒平山ですが、戦国時代には合戦の舞台となった安楽平城跡(あらひらじょうあと)があります。
この安楽平城は、豊後の戦国大名大友氏の配下・小田部民部大輔鎮通が、天文22年~天正7年(15531579)の間、居城としていました。
しかし天正7年、肥前龍造氏に攻められた際、脇山・池田の山伏大教坊の寝返りにより、善戦むなしく落城。
小田部氏は自刃したといいます。
まさに早良の“夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡”とでもいうべき場所。
このいにしえの血戦の場をじっと下から見上げる場所に荒平橋があります。

参照
「福岡市の文化財」
「さわら南行きの風」



The BRIDGE~早良の橋
早良区を貫く室見川とその支流には、たくさんの橋が架けられています。
私達にとって無くてはならない橋。私達は、それらの橋を渡り、日々暮らしています。
橋には、私達人間と同じように、それぞれに名前があり、橋が架けられた風景の裏側には物語や歴史が見え隠れしています。
そのような早良の橋をこのカテゴリー紹介したいと思います。


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